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Atsuko Miyazato's art world 宮郷敦子の絵の世界
御神鴉さま the god crow
厳島神社鎮座伝承由来の御鳥喰神事で出てくる神烏(ごがらす)さまは、熊野から来られた八咫烏の子孫です。鴉というと、その真っ黒な姿から、不安や不吉の象徴として敬遠されることが殆どです。
けれども、神鴉さんとしての信仰の中では、鴉がカミとケガレとを併せ持つ存在として捉えられています。昔の人はカミだけでなくケガレの存在も同じだけ、必要なものと捉えていたことに感動します。 カミとケガレは常に入れ替わるものだと、ある学者が述べています。光と闇、昼と夜、プラスとマイナスのように、ただ排他し合うものではなく、流転し互いに入れ替わるもので、そのダイナミズムの中に力を生みしていることを感じます。
宮島の夕陽で紅く染まる、美しく不思議な時間には、神鴉さんの語る光と闇の入れ替わりが生む力を感じて仕方がありません。
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